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2016.09.18

「戦国争乱と巨大津波」 を読了

「戦国争乱と巨大津波 -北条早雲と明応津波-」 金子浩之著 雄山閣 2016年

享徳の乱の終結を見計らったかのように、関東に進出してくるのが後北条氏です。

初代早雲(伊勢宗瑞)は、知略、謀略をもって伊豆を平定し相模へ侵攻する。

このプロセスにおいて、二つの巨大地震が大きな影響を与えたというのが、論旨。

明応2年(1493年)、堀越公方・足利茶々丸を追い、伊豆侵略を開始した早雲は、伊豆平定に明応7年(1498)まで、足かけ5年を要しているが、この間、明応4年の巨大地震と津波で壊滅状態の小田原に進駐。

また、明応7年に再度の地震・津波で打撃を受け、抵抗力を失った有力国人を排して、伊豆支配を確立したという。

東海、南海の連動型地震を彷彿とさせる明応年間の二回の巨大地震。これがなくとも、後北条氏は関東へ進出したかもしれないが、もっと時間を要したかもしれません。

「これまで日本では、政治・経済的側面だけで歴史を語り、軍事的側面を無視してきた(軍事に触れるのはタブー)」との批判は、西股総生氏のものです。

加えて、大きな自然災害が歴史にどのような影響を与えたかも、看過できないアプローチだと、考えさせられる書でした。

また、

「伊豆の重要性は東国への海上交通の結節点であったところにあり、船舶が伊豆半島とその冲を無事に通過できるか否かが東国全体にとっても重要な問題であった。このため、南伊豆地域の湊を押さえる者が本当の意味での伊豆の支配者」(P.119)

という知見も有益でした。

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