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2010.12.28

セイバーメトリクス 守備指標 HEQ-D

セイバーメトリクス初心者の私は、最近、もう少しきちんと勉強してみようかという気になりまして、とりあえず、これかな、という本を購入して読み始めました。

そうしたら最初のほうでいきなり標記の指標が出てきました。

読んでいる本は、

Understanding Sabermetrics
(Gabriel B. Costa, Michael R. Huber, John T Saccoman, McFarland & Company, Inc. 2008)

です。

著者の一人、Costa氏はカソリックの司祭にして数学者。ウェストポイントの礼拝堂付司祭助手のかたわら、数学も教えているという。

ま、それは本論とは関係ないのですけれど。

HEQ : Hoban Effectiveness Quotient

Hobanとは、この指数を作ったMonmouth大学の数学教授、Michael Hoban氏からとられたものです。

HEQにはHEQ-Offensive とHEQ-Defensive の2種類があります。

今回は守備の指標HEQ-Dについてです。

HEQ-Dはホーバン守備力指数とでも訳すのでしょうか。

HEQ-Dは、積極的な守備のプレイの多寡を示す指標で、守備位置ごとに計算式が異なります。400以上が優れた値とみなすとのこと。

捕手=(刺殺+3×補殺+2×併殺-2×失策)×PMF(0.445)
一塁手=(0.25×刺殺+3×補殺+併殺-2×失策)×PMF(0.510)
二塁手=(刺殺+補殺+併殺-2×失策)×PMF(0.460)
三塁手=(刺殺+補殺+併殺-2×失策)×PMF(0.548)
遊撃手=(刺殺+補殺+併殺-2×失策)×PMF(0.888)
外野手=(刺殺+4×補殺+4×併殺-2×失策)

※ 捕手の刺殺は上限を800とし、800を超えた値は800とみなす。
※ PMF(Position Multiplication Factor)は、各ポジションを同一の基準(400以上か未満か)で評価するための調整値。
※ 外野手のPMFは1とみなす。
※ HEQ-Dは投手には適用されない。

要は守備機会をベースに測定するわけですが、そのとき、ポジションごとに各要素に重み付けがされているところが味噌、といったところでしょうか。たとえば外野手の補殺と併殺には、内野手の4倍の重み付けがされています。失策はマイナス評価。
どれだけボールを捌いたか、絶対量が問題ですから、レンジファクターとは意味合いが違っていて、野手の総合的安定度、信頼性といったものを見るための指標なのでしょうか。

総数が問題なので、卓上野球機構の守備範囲算出にはそのままは使えないかな。

ゲーム「卓上野球機構」の守備範囲(AA~D)は守備機会と守備イニングが計算の根拠になっています。


試みに2003-2010年の外野手HEQ-Dを計算してみました。

HEQ-D 300以上です。

青木、何度も出てきます。



HEQ-D

シーズン

球団

選手

試合

HEQ-D/試合

404

2007

日本ハム

森本 稀哲

143

2.825

352

2006

ヤクルト

青木 宣親

146

2.411

346

2003

横浜

金城  龍彦

136

2.544

344

2009

ヤクルト

青木 宣親

141

2.440

342

2010

西武

栗山 巧

144

2.375

338

2010

日本ハム

糸井 嘉男

138

2.449

335

2009

広島

赤松 真人

133

2.519

334

2003

オリックス

  佳知

121

2.760

334

2005

ヤクルト

青木 宣親

144

2.319

330

2005

横浜

金城 龍彦

144

2.292

330

2005

阪神

赤星 憲広

145

2.276

328

2007

ロッテ

サブロー

130

2.523

328

2010

ヤクルト

青木 宣親

144

2.278

325

2009

西武

栗山 巧

140

2.321

325

2006

阪神

赤星 憲広

141

2.305

322

2004

日本ハム

SHINJO

122

2.639

320

2007

ヤクルト

ガイエル

142

2.254

319

2008

オリックス

坂口 智隆

139

2.295

318

2006

横浜

金城 龍彦

144

2.208

316

2010

広島

廣瀬 純

129

2.450

314

2007

楽天

鉄平

132

2.379

313

2006

日本ハム

稲葉 篤紀

126

2.484

313

2009

ソフトバンク

長谷川 勇也

143

2.189

312

2003

中日

福留  孝介

136

2.294

309

2009

オリックス

坂口 智隆

137

2.255

309

2007

横浜

金城 龍彦

137

2.255

308

2010

楽天

聖澤 諒

132

2.333

303

2003

近鉄

ローズ

136

2.228

303

2009

楽天

鉄平

130

2.331

303

2003

オリックス

ブラウン

122

2.484

302

2007

ロッテ

早川 大輔

128

2.359

300

2009

横浜

吉村 裕基

144

2.083

300

2005

中日

福留 孝介

141

2.128

 

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卓上野球総研」カテゴリの記事

コメント

HEQ-D興味深く拝見させて頂きました。

この式が出来るまでの過程を知っていれば是非教えて下さい。PMFの値の定義化の部分など気になります。

投稿: Marlins | 2011.04.18 05:02 午後

Marlinsさん

卓上野球機構ブログにお越しいただきありがとうございます。

ご質問についてですが、残念ながらブログの記事のもとになった書籍には、この式が生み出されるまでの過程については、触れられておらず、私にもわかりません。

PMFについても同様です。

この指標は、全ポジションの野手の能力を同一のメジャーで評価しようということなので、そのために、補正値が必要で、それがPMFなのでしょう。PMFの値を決定した根拠についても、残念ながら記載がありません。

あまりお答えになっていないかもしれず、すみませんが、以上の通りです。

(ところで、当ブログをご覧になって、アナログな野球ゲームに関心をもたれましたか?)

投稿: 事務局長 | 2011.04.19 08:29 午後

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